さて、前回の記事では僕の考えですが「本当の優しさ」とか、「偽物の優しさ」とかそんなものはなくて優しさは優しさで、それと一緒に兼ね備えた性質が、優しさを引き立たせたり、濁らせてしまうということでまとめました。
優しい人と優しすぎる人の違いは何か? -優しさと強さを手にする方法(1)-
それで、今回は僕が思う優しさと相性のいい性質は「強さ」だってことを書くんですが(笑)・・・この「強さ」はどうしたら手にできるのか?ってことがキモだと思います。
その「強さ」を考える上で優しすぎる人が持っている「弱さ」「人に嫌われることに対する恐れ」と比較したら見えてくる気がするんです。
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優しさを引き立たせる強さを手にする方法
結論から書いてしまうと・・・優しさを活かす、輝かせるために必要なのはアドラー心理学の「課題の分離」を行う事。その「課題の分離」が強さに繋がる。そんな気がします。
僕がずっと迷っていたこと
僕自身のこと。僕は今まで「優しい」と人から言われることも多々ありました。だけどそういう有り難いことを言われても本人は「それは優しさなのか、偽善なのか、エゴなのか・・・」と迷うことも多々あって自分の「優しさ」を認められません。
「相手のことを考えたら厳しくあることも必要」というのは何となく分かる。でもそう思ったときに「これは優しさ故の厳しさなのか、単に冷たいだけなのか」などなどと考え始めて優しさを見失う。
あー、めんどくさいですね(笑)。自分でもそう思います。この性格。
課題の分離という新たな視点で優しさとそれ以外を切り分ける
そんな迷いを吹っ飛ばしてくれたのが、先日読んだ本アドラー心理学の本『嫌われる勇気』でした。アドラー心理学がズバッと僕の迷いを切り捨ててくれました。それが課題の分離という視点です。
アドラー心理学では「自分の課題」と「他者の課題」を切り分けし、「他者の課題」については切り捨てるスタンスです。(実際には切り捨てても援助などはするんですが)
優しすぎる人は往々にしてこの課題の分離が出来ておらず「他者の課題」まで足を踏み込んでしまっている人。相手の期待に応えようとして、「自分の課題」ではない所までやってしまうんですね。
自分と相手の課題の見分け方は
その選択によってもたらされる結末を最終的に引き受けるのは誰か?
で考えると良いと『嫌われる勇気』では哲人が述べています。
たとえば上司として仕事を出来ない(しない?)部下には、仕事をすぐに口出ししてフォローしてしまうという事があった場合・・・
これは上司としてより高度な仕事や部下が仕事を出来るようにするのが「自分の課題」であり、部下の仕事は「他人の課題」なんです。上司が部下の仕事をしても部下が仕事を出来るようになるわけではありませんから。
それなのにそれをはき違えてやってしまったとしたら、それは優しいかもしれない。だけど同時に自分の仕事と他人の課題をはき違えてるという事になります。
優しい人と優しすぎる人の違い
そんなわけで僕の思う優しい人と優しすぎる人の違い。
ともに優しさという性質を多く持っている人だけど、課題の分離を出来る人か、出来ない人か。その違いなんだと思います。
そして課題の分離が出来るようになると、実はそれで強さも手に入れることになる。そういうことです。
僕の課題
僕の課題、優しさについてさんざん書いてきましたが、実は課題の分離です(笑)。僕の持っている長所のひとつである優しさを、長所たらしめるために課題の分離ができるようになりたい。
そしてこれを読んでくれた方の中に、たまに顔をあわせる人がいて、この次会ったとき僕が冷たくなったように感じたら、きっと課題の分離に取り組もうとしてもがいているに違いありません(笑)
優しさに迷っている人ほど、ぜひ、アドラー心理学、目を通してみて下さいね。
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